更新日: 2013年1月20日
私の家は両親共働きで、私の面倒はいつも同居している父方祖母が見てくれていた。
父は8人兄弟の6人目、その時点で祖母は結構な高齢だった。
きっと子供の面倒は大変だっただろうと思う。私小さな頃から夢は看護師になること。
高校は看護科のある学校は落ちて普通科にすすんだ、それなりに楽しかったけど周りに看護師志望の友達はほとんどおらず、お世辞にも賢いと言える成績ではないため、学校からも看護学校は難しいと言われてしまった。
そんな時、母の故郷にある看護学校の話を聞いた。地方なら合格しやすいかもしれない。
遠方でしかも離島にあるため地元から飛行機で2時間はかかる。
それでも看護師になりたくてその学校を受験した。運よくその学校には合格した。
入学のため家を離れる日、その頃90歳になる祖母は殆んど外に出ることは無かったのに、父が止めるのも聞かず外に出て見送ってくれた。
角を曲がって家が見えなくなる頃もう一度家の方を振り返るとそこには寂しそうな顔で佇む祖母の姿があった。
思わず涙が出そうになったが、まだ家を出たばかり心配かけないためにも最後に笑顔で手をふった。
それから10年たった。今年の正月祖母は100歳の誕生日を迎えた。
今は殆んど話すことも歩くこともできない。けど、私の声にはほかの人より反応を返してくれる。
昔は私がオムツを変えてもらっておぶってもらったけど、今度は逆だね。
私が抱いて運んであげる。
家で自信もって介護できるのも勉強してきたおかげ。
これからもずっとそばにいるから、長生きしてね!!