更新日: 2012年11月10日
昔から、仕事で忙しかった母。
私が中学生の頃から、自分でお弁当を作るように育てられた。
高校に上がる頃には、お米を炊くのも洗い物も洗濯も掃除も、卒業する頃には料理も一人前に作るようになっていた。
母は昔はよく怒る人で、
小さい頃はぶたれたり、怒鳴られたり。
でも、だんだん優しくなっていった。
母の笑顔が好き。
だから、母が仕事から帰宅したとき、家事をしておくと、ありがとう!と言って安堵の表情をするのが嬉しかった。
私が就職して、自分で稼ぐようになった年の、母の誕生日。
今までプレゼントをしたことがなかった。
こんなに立派に育ててくれた母に、あまり感謝の気持ちを表したことがなかった。
その誕生日、テディベアと、少しのお菓子をプレゼントした。はじめてのプレゼント。
いつものように、仕事から帰宅して、母が疲れて休んでいるところで。
不器用な私は、一言、おめでとう、と言うだけだったけど、母は本当に本当に驚いた顔して。
えー、うそー!ありがとう…!!
と、とても喜んでくれた。
なんだか胸が痒かった。
その夜、ひとりまくらを濡らして一人泣いた。
母が心から喜んでくれた顔がすごく嬉しくて。
胸がいっぱいになった。
私こそ、ここまで育ててくれて、ありがとう、だよ。
これは一昨年の話。
去年は、何気無い会話で欲しいと言っていたボディクリームを、こっそり買ってプレゼントした。
これも、とても喜んでくれた。
その顔が、私にハッピーをもたらしてくれる。
今年ももうすぐ誕生日。
何をあげようかな。