更新日: 2015年12月6日
私は写真屋です。
前のバイトを辞めて
次なにしようと思っていたところ
たまたま見つけたバイト募集の貼り紙。
興味があったわけではなく
ただバイトがしたかった。それだけ。
でもすぐに私は
写真屋が好きになった。
ある時、ご年配の お客様に
「証明写真撮って」
と、言われて
撮ってあげると
「よく撮れてるからこれをいつかの遺影写真に使うから
大きく引き伸ばして」
と、言っていただきました。
切ないですが、そんな大切なことに使う写真を撮らせていただけたこと
本当に嬉しかったです。
ある時は、20代後半くらいの男女のお客様。
50歳くらいの女性の写真を持ってこられて
「大きく引き伸ばして下さい」
と、言われました。
明確なサイズを問うと
「私たちの結婚式の席に
この人の写真で1席作りたいので
どれくらいがいいかな」
と聞かれ、感動しちゃって
涙をこらえながらオススメを話したら
「じゃあ、それで」
と言っていただけたので
一生懸命プリントして、明るいシルバーの額縁に写真を入れました。
完成を見せたら、男性の方は涙を浮かべていました。
他にも、サングラスをかけ強面な男性のお客様が
写真の中で娘と満面の笑みを浮かべているのを見て
ほのぼのしたり
ママが作ったお弁当を食べながら
口を開けて笑う幼稚園児の写真や
火葬前のペットの写真。
シャッターのタイミングは人それぞれですが
どれも本当に心が動かされます。
なんとなくで始めてから
5年目になりました。
それでもこれから覚えることは山ほどあります。
写真を見たみんなが笑顔で温かい気持ちになれるように
私はこの仕事を誇りに思って
これからも楽しく続けていきたいです。