更新日: 2013年5月13日
「直接言わない、人への想い・優しさ」
まだ2年そこそこですが、桜を見ると思い出すことがあります。
膵臓がんで闘病中だっ
た父が、年末から入院、2月ごろに抗がん剤やステロイドの投与があり具合が好転、ほぼ毎日看病で同室していた母に一言・・・・「城崎温泉に行きたいねん・・・」
当然母は猛反対、「酸素ボンベやらいろんな管ついてるのに何言うてんねん!!よくなったら行ったらええやんけ!!怖いわぁー・・」
そこで
父が力を振り絞り、「今やなかったらあかんねん!!!!!!!」
あまりの迫力に←母談 主治医に相談、OKが出て、城崎行きの切符と、宿屋のチケットを入手。
いざ出発した際、最初の駅となる宝塚駅で血糖値が下がり歩行困難に・・・、
辛うじて薬を服用、駅員さんの協力を得て車両に乗り込む・・・
巡航する車両から見える桜吹雪はそれはそれは美しく、これまでいろんなところに連れて行かれたが、一番きれいな風景だったそうな←母談
温泉に到着、宿屋の人の協力で風呂に入れてもらい、たいそうなもてなしとご馳走に満足、
どうやら無事に4日後に病院へ帰ってきました。
この出来事を私は事後報告で父から知らされました。
驚いて父に言いました、「途中で何があるかわからんのに、何で言うてくれへんかったんや??」
父が言います、
「アホか、言うてしもうたらバレるやろ、もうどこにも連れて行ってやられへんから最期やと思うて行ったんやがな、自分の←父の わがままでただ行きたいだけやったて思わせてやらへんかったらたらかわいそうやろ←母が 言うたらあかんで(笑)」
決して口で色々言わなかった父。いつかは母に伝えた方がよいのか、
まだ約束は守っています。
口では語らない人への想い、わたしもそんな優しさや強さ、家族や周り
の人に持ち続けていたいと思います・・・・・・・♪