更新日: 2012年11月13日
私は母子家庭で育ちました。
父と母は私が物心つく頃に離婚し、それからずっと母は女手一つで私を育ててくれました。
母は時折、「○○ちゃん、お父さんも兄弟もいないくてごめんね。一人っ子で寂しくないね?」と尋ねてきました。しかし私には大好きな母もいるし、友達もたくさんいて毎日楽しく過ごしていたため、寂しく思ったことはありませんでした。
そんなふうに、私のことを第一に考え、自由な環境で育ててくれた母を、突然病魔が襲いました。
病院での診断結果は、肺癌。まだ42歳と若かった母の病の進行は想像以上に速く、肺癌だと発覚してから半年後に母はこの世を去りました。私が二十歳になる21日前の出来事でした。
翌日行われた葬儀で喪主を務める私は、母の担当だった看護師さんに入院中の話を聞きました。母は自分の命がもう長くないことを分かっており、私の二十歳の誕生日を一緒に迎えたい、私の将来の彼氏を見たい、大学の卒業式、結婚式、出産を見届けたかったと言っていたそうです。その話を聞いて涙が止まらず、声をあげて泣きました。
私は周りに支えられ、少しずつ立ち直り始め、母が亡くなってから1年半ほど経った頃に彼氏ができました。すると夢に母がでてきて、私の頭をなでながらこう言ったのです。「○○ちゃん(彼氏の名前)と付き合っとるの、知っとるよ?近くで見とるけん。大丈夫よ、頑張ってね。」と。
起きたら泣いていました。
こんな夢をみるなんて信じられませんでした。それから、いつも母が近くにいてくれているような
気がしてなりません。いつか今の彼氏と結婚したいです。そのときもどうか、夢にでてきてね、お母さん。