本ページはプロモーションが含まれています。

更新日: 2013年8月15日

kodomo 2

ひとつ聞けるなら
どうして、ママを、選んでくれたの?
そう、聞いてみたい。

あなたが。寝てるとき。
毎日そう、聞いてみたくなる

ママ、生きる理由なんてなかったんだ
きっとママのお腹にくるまえに、
ママを見ていたと思うから、わかっているかもしれないけど。
ママ、本当に大切なもの、失ってきたし
もう、なんにもなかったんだ。
だから、いつ死んでもいいって本当に思ってた
だから、あなたが、来る前のママは、
人間すら、辞めていたんだ

体もボロボロだったし、心とか本当になかった

人間として、最後に行き着いたらいけない薬に手を出して
人間として、生きるということも
幸せすら何なのかも、
心から、笑うってことも
涙を流すって感情も、ママはもう
思い出せなかった

何年か、ずっと、そんな状態で
致死量も、上回るくらいつかっていた。
もう、自分のなかで
いつ、心臓止まってもおかしくないかもって
思えたくらいに最後はなってた。

そんなとき、あなたが、来た
信じられなかった。妊娠が可能なのか
わからないくらいボロボロになったママの
体のなかであなたが、生きていたから

戸惑った。どう進めばいいか、わからなかった
出産 中絶。どちらかの道を選ぶとかより
ママは、病院になんて行けなかったから

行ったら、こんなことしてるのが、 バレてしまうから
でも、行かなきゃいけない。それが妊娠

そのためには、どちらにしても、
完全に断薬し、体から抜かなきゃいけなかった

あなたを知ったときは、
迷わず中絶しようって思った

父親なんて、誰かもわからない
まして、こんな体から普通の子が産まれる可能性なんて、あるわけ無いと思ったから

でも、断薬したとき
自分の手を出してしまったものの大きさを知ったよ
普通の人に戻ることがこんなにも
過酷だなんて、わからなかった。

でも、もうママに手を差し伸べる人は
どこにもいなかった
病院に行くまで、ママのそばにいたのは
あなただった。

やっと病院にいって中絶の処置に入ったとき

目から涙が流れてることに気づいたよ
すごい心臓が締め付けられるくらい
苦しくて、勝手に涙が溢れてた

何年ぶりだろう。わかんないけど。
感情がおさえきれなくて
ママにも涙があったんだって思った

ママそのとき思った
もう、一人は嫌だって思った
あなたに会いたいって思った

父親なんて、どうでもいい。
手を差し伸べる人がいなくてもいい
いや、あなたが、助けてくれた
だから、ママは、大丈夫
あなたといたいって、思った

ママは、泣きながら、辞めてって
叫んでた
ギリギリのとこで間に合って
病院から逃げるように、あなたと帰ったね

そこから、出産、育児。
毎日いろんなことがあったね。

ママは、もともと、こんなに落ちていたから
世間からの見る目は冷たかった

こんな女が母親になれるのか、とか
どうして産むの?とか
再犯率が、2番目に高いのに無理とか
冷たい言葉と、信じてもらえない現実

それとフラッシュバック

本当に折れてしまいそうになるくらい
辛かった
でも、
こんな体から、3656もある、元気な、あなたが、産まれてきてくれて
嬉しかった

あなたに、はじめて会ったとき
お礼を言った

ママを、助けてくれてありがとう。って

おかげで今は、もう、断薬し、
数年たち、普通の母親として、生きてる
たくさん、あなたと、乗り越えてきたから

世間にも、受け入れてもらえるようにもなった。

ママには、そんな過去はあるけど。
過去は過去でしかない
未来は自分で変えるものだって思う

あなたと、幸せになりたいと
心から思える

毎日、生きていて良かったって思う

あなたが、来なかったら……なんて
考えたら本当に怖くなる

幸せとゆうものは、
こうゆうことだったんだね。

零央。こんな、だめだった私を
あなたの、ママとして、生きる道をくれて
ありがとう

ママ本当に思う。

人生、捨てたもんじゃなかった
世の中で、一番幸せだよ、ありがとう